大阪市のうえだ行政書士事務所です。相続で民事信託が話題にあがることがあります。
2019/06/11
大阪市のうえだ行政書士事務所です。相続で民事信託が話題に上がることがあります。
大阪市のうえだ行政書士事務所です。
代表の上田桂子です。
相続で民事信託(家族信託®とも呼ばれることもあります)が取り上げられることがあります。
確かに遺言書や成年後見制度では実現できないことが、民事信託を利用することで実現可能になることもあります。
例えば、二次相続。
自分が亡くなった後に自分の財産を相続をした人が、更に将来亡くなった時に、自分が元々持っていた財産を、次は特定の人が相続するようにしたい。
具体的には「配偶者に自宅を相続させて、配偶者が亡くなった後は長男に相続をさせたい。」といったことです。
遺言書で配偶者なりに相続させることはできますが、相続をした配偶者が亡くなった後の相続について遺言書に記載することはできません。
配偶者に「長男に自宅を相続させる」旨の遺言書を作成したもらったり、家族に希望を伝えておいておくことも方法として考えられます。しかし、自分が亡くなった後に遺言書を書き換えるかも知れませんし、家族の方も必ず希望通りにしてくれるという保証はありません。
二次相続について、現在、有効な手段は民事信託だと考えます。
他にも、飼い主の方が亡くなった後にペットの世話をしてもらうことにも、民事信託を利用できます。
(ペット信託®とも呼ばれています。)
ペットのために民事信託を利用する場合、亡くなった後のことだけではなく、飼い主の方が病気や認知症でペットが飼えなくなった場合のことも考えて事前に対応することができます。
民事信託が必ずしもベストの選択ではないケースもあります。
民事信託には費用も時間もかかるので、遺言書や成年後見制度など他の方法を利用するだけで十分なケースでは、無理に民事信託を使うことはないでしょう。
どういう場合に民事信託を利用したら有効か、他の方法で十分対応できるのか、専門家に相談されてから検討されることをお薦めします。