大阪市のうえだ行政書士事務所です。以前、入院中に認知症になった方のご相談を頂きました。
2020/03/19
大阪市のうえだ行政書士事務所です。以前、入院中に認知症になった方のご相談を頂きました。
大阪市のうえだ行政書士事務所です。
代表者の上田桂子です。
以前、入院中に認知症になった方のご相談を頂きました。
その方は、ご家族がお亡くなりになり、親しくされている親族の方もいらっしゃらない方でした。
入院された時には認知症ではなく、手続きもご自分でされたそうです。
お金の管理も自分でされていて、それを誰かに任せる気は全く無かったとのことです。
ところが、入院中にその方は認知症になってしまいました。
預金はあっても、銀行へ行って出金し、病院への支払いをすることができません。
また、帰る可能性が無くなった賃貸住宅を解約することが出来ず、家賃が口座から引き落としされる状態が続きました。
やがて、病院への支払いが出来ないために、ご本人は他の市の病院へ転院させられ、地域包括支援センターの支援を受けることも出来なくなりました。
その間も病状は進行し、かなり逼迫した状態になってから、事情を知った知人の方が成年後見制度の利用を考え、当事務所にもご相談されました。
しかし、成年後見を家庭裁判所に申し立てる親族の方も見つからず、結局、間に合わずにその方はお亡くなりになりました。
もしもご本人様が認知症になる前にご相談を頂いていれば、任意後見契約をお薦めできたのに、と残念でなりません。
●任意後見契約とは…
将来、認知症などで判断力が不十分になると、入院の手続きや病院への支払いなどを自分でするのが難しくなります。将来に備えて、自分の後見人になってほしい人と予め契約をしておくのが任意後見契約です。またこの任意後見契約には、一人暮らしの方の見守りや、任意後見を開始する前の財産管理(例えば入院中の金融機関の手続き)を委任したり、亡くなった後の葬儀や諸手続きなどを行う死後事務の委任も一緒に契約することができます。
任意後見契約については、詳しくは当事務所までお問い合わせください。